2022年作 邦画 39分

残された人が前向きに生きる為のストーリ。未練を残さず生きた方がいい。

映画やドラマばかり見ていると、何も見たくなくなる事があるのですが暫く何も見ずに違うことをしようと頑張ってみましたが、2日間が限界でした。

霊感が強い母を通して見る死との向き合い方

健一は泥酔したまま自転車で砂浜を走っていた所こけて、そのまま死んでしまうという自分でも予想もしなかった死に方だった為か、成仏することなく自宅へと戻る。彼は幽霊になってしまったのだ。冒頭のシーンで自分が死んでいる姿を眺めているのだが、これって幽体離脱ではないのか?とか思ったのだが、もしかして自分の遺体に戻ることができたら生き返るのでは?なんて思ってしまうほど。しかし、健一は自分が死んだということを認識できないまま自宅へと帰ります。家に戻ると母親は普段通りに健一に接します。何と母親は幽霊が視える人だったのです。そして何年も前に他界している父もいます。父ちゃんは陽気な感じで健一に話しかけたりとしていて、もしかしてこれってコメディーなのかな?と感じましたが、どうやらそういうわけではないらしい。母の彩子は幼少期から霊感が強く幽霊が視える体質らしかった。霊感がとても強い人は幽霊と人間の区別がつかないほど、はっきり視えると聞いたことがあります。どうして成仏せずに幽霊になっているのか?自分が死んだということを認識していないか、この世に未練があるという事が多いそうです。私は幽霊とか信じていない人なので見たことがないので理解できない世界ですが、幽霊が視える人の世界ってこういう感じなのかな?と思いました。母親が悲しむから成仏を躊躇している息子。本当は成仏したいのだが親が嘆き悲しむ姿を見ると成仏できないんだな・・・。息子の方が淡々としてて潔かった。成仏する前に「おやすみ」と言ったのもドキュソ息子だけど、母親を悲しませない為の対処かなと思うと優しい息子なんだなと感じてしまった。映画の中で母親が「ネイティブアメリカンには死ぬという概念がないんだって、生きる世界が変わるだけなんだって」と言っていたのが深かった。残された側としては悲しくて悲しくて仕方がないかもしれないが、生きる世界が変わるだけと考えて前向きに生きれるのなら、その方がいいと思いました。人間、いつ死ぬか分からないし未練を残さず成仏するためにも現在を自分の生きたいままに過ごした方がいいなと感じました。評価が低かったのですが、私は結構いいと思いました。

成仏しようとする息子を拒む母。霊感が強いが為に置いていかないでと嘆く姿は悲しすぎる。霊感がある人は辛いんだな・・・。

夫にも息子にも先立たられ飲まないと居られない母。現実に向き合えずにいる母が不憫で成仏することを躊躇する息子。霊感が強くなければ、ここまで辛くなかったのかな・・・。いや、霊感が強かったからこそ息子の死に向き合えたのかもしれない。

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